この夜はきゅうきょ思い立ち、ホテル日航で中華料理を頂くことにした。まず乾杯で開けたのが「ジョセフ・ペリエ キュヴェ・ジョセフィーヌ 2004(Joseph Perrier Cuvée Joséphine 2004)」。創業1825年と200年近く英国王室御用達のシャンパーニュメゾン。地味な存在であるが、由緒正しき味わいを醸し出す。

そのプレステージであるジョセフィーヌはラベルも華やかで印象的だ。小さな泡は溶け込んでいる。熟成によるスパイス香、ハチミツが香る。アタックから中盤にかけてもしなやかで優しい。ほのかなミネラル感からくる質感とともに料理に自然と寄り添ってくれる。「前菜の盛り合わせ」「北京ダック」「ふかひれスープ」など中華らしい素直な美味しさと共に楽しむ。

続いて開けた赤ワインは「シャトー・デュクリュ・ボーカイユ1986(Chateau Ducru Beaucaillou)」。ボルドー左岸、サン・ジュリアンの中でも際立つエレガンスが好みのワインだ。
湿った土、熟したキノコ、ブラックベリー、やや金属質な香り。アタックは柔らかく「デュクリユ・ボーカイユ」のイメージのままである。開けた直後はややバランスを崩していたが、1時間もすると程よく落ち着いてきた。大きくはないが優しい余韻が細く続く。

「北京ダック」「海老のマンゴーマヨネーズソース」や「点心(フカヒレ)」などと共に頂く。料理とのハーモニーというより料理と料理の合間にワイン単体として楽しむ。最後はデザートの「燕の巣ココナッツミルク」と、明日は肌の調子も良さそうな?栄養補給となった。


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