シャトー・ラトゥール 1994 と レ・フォール・ド・ラトゥール 2014

この夜家で開けたのは、ボルドー左岸・ポイヤック1級、5大シャトーの1つ「シャトー・ラトゥール 1994(Chateau Latour Pauillac Grand Cru)」。現オーナーのフランソワ・ピノー氏が所有するようになったのが1993年。この「1994年」はその翌年に収穫されたワインとなる。
カベルネ・ソーヴィニヨン68%、メルロ27%、カベルネ・フラン4%、プティ・ヴェルド1%。例年よりもメルロー比率が高く、甘くて肉質のある仕上がりと言われる。

シャトー ラトゥール 1994 Chateau Latour Pauillac Grand Cru

胡椒、腐葉土。熟成しているが芳香量は弱い。アタックはしなやか。雨を感じるような弱めの集中力。繊細でエレガンスな印象ともいえるだろう。デキャンタして1時間もするとようやく調和が取れ始めスムーズな飲み口になった。1994年というやや難しいヴィンテージをとりまとめた味わいであった。

そして翌日、焼肉屋で開けてみたのが「レ・フォール・ド・ラトゥール 2014(Chateau Latour ‘Les Forts de Latour’)」、これは「シャトー・ラトゥール」のセカンドだ。

レ・フォール・ド・ラトゥール 2014 Chateau Latour 'Les Forts de Latour'

使われているのは、「ランクロ」外に位置する区画と「プティ・バタイエ」「サンタンヌ」「コンテス・ド・ラランド」からとれた葡萄。加えて若木の葡萄、そしてグラン・ヴァン用ワインの中で格下げのもの。
グラン・ヴァンと同じ栽培法だが、醸造時の新樽比率が50%と低く、メルローのブレンド比率が25%と高い。この「2014年」はカベルネ・ソーヴィニヨン71.4%、メルロ28.6%。

焼肉屋

深いガーネットがかった紫色。黒煙、鉛筆、熟れた赤い果実、ブラックベリー。ポイヤックらしいスパイシー・ハーブの香りが漂う。アタックには豊富な果実の甘さを感じ、タンニンが骨格を保ちうまく調和している。ボリューム感と集中力があり、焼肉にも負けず最後まで飲ませてくれた。

Second label of Chateau Latour with YAKINIKU