京都は美味しいもので溢れているので迷うが、京都フレンチで言うと我が家は「モトイ(Restaurant MOTOI)」。前田元シェフが腕をふるい、2012年にオープン以来ミシュラン1つ星を獲得している。
町屋が並ぶ中京区富小路通二条下ル、元々は呉服屋だった日本家屋を再生したモダンで素敵なレストランだ。この日も、中国料理にも精通する前田シェフならではの奥深いフレンチメニューを頂いた。

まずはシャンパンで乾杯、運ばれてきたのは爽やかな「鱧 MOTOIのスタイル」、「ナチュラルなフォアグラ 香ばしい生八橋」など。続いて、真っ黒ないでたちで迫力の「オマール海老のベニエ」はこれまた絶品。カリカリでサクッとした食感の後からオマール海老の旨味が口中に広がる。
そして優しく滋味深い「グジの蕪蒸し」。これには田中秀和ソムリエがペアリングした白ワイン「京都丹波 ピノ・ブラン シュール・リー 2019」を合わせて。

メインは「和牛フィレ肉のロティ たっぷりのお野菜と」。大阪「ハジメ」で修行した前田シェフらしく多種多様な野菜を美しく盛り付け、フィレ肉のロティの旨味を昇華させている。
ここで赤ワインを開けていこう。選んだのは「ボンヌ・マール ダニエル・モワンヌ・ユドロ 2007 (BONNES MARES Grand Cru Moine-HUDELOT)」。ブルゴーニュのシャンボール・ミュジニーのドメーヌ、今はなき「モワンヌ・ユドロ」の2007年だ。シャンボール・ミュジニーの村長をしていたダニエル・モワンヌ・ユドロ。

1988年「ルロワ(LEROY)」に、1996年「ドルーアン・ラローズ(Drouhin Laroze)」にミュジニーをそれぞれ売却し、2009年には全ての畑を売却した。そのため2007年はドメーヌ最終盤のワインとなる。ちなみにこのドメーヌ全体は「プス・ドール(Pousse d’Or)」が買い取っている。
ドライフラワー、 熟したキノコ、オリエンタルなハーブ。芳香は優しいが綺麗に熟成している。力強いふくよかな印象のボンヌ・マールだが、その果実味がうまく熟成しタンニンや酸とバランスを取っていた。

デザートは「バナナとアマゾンのカカオ」など。ミニャルディーズも相変わらず盛りだくさんで、満足いくディナーが締めくくられた。
ちなみに前田シェフと言えば、「レストラン モトイ」の近所に出店したセカンドラインの「モトイギョーザ」も大人気で通販(パパ餃子)も好調、イベントなどで多忙だそうで今後も期待大である。

Fusion of Japanese and French cuisine Restaurant MOTOI 186 Tawarayacho(tominokojidori2-josagaru) Nakagyo-ku, Kyoto-shi, Kyoto-fu 604-0952 Japan

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