ミシュラン東京2つ星の「アサヒナガストロノーム(ASAHINA Gastronome)」にて。恵比寿「ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション(LATABLE de Joel Robuchon)」を経て朝比奈悟シェフが料理長に就任したレストランだ。村林篤支配人も「ガストロノミー ジョエル・ロブション(Joël Robuchon Restaurant)」出身で長年仲良くしてもらっている。
ドアを開けるとガラスに囲まれた小さなエントランス。そこを抜けると一気に明るいダイニングが広がる。シルバーやベージュを基本とした柔らかく美しい上品なフロアを見上げれば、ネット状に組まれた球状のLED照明「レイモンド」が光る。

これは数学者レイモンド・プッツ(Raimond Puts)が30年研究して作り上げたオランダ「モーイ(moooi)」を代表するシャンデリアだ。案内された奥の席には、テーブル上にクリストフル「ジャルダン・エデン コレクション」のキャンドルホルダーも目に付く。これは「モーイ」創業者マルセル・ワンダース(Marcel Wanders)デザインによる物。カトラリーやプレザンタッションも同じ「ジャルダン・エデン コレクション」だ。グラス類は「森山硝子」、様々なところにこだわりを感じさせる。

木の葉や蝶などのチップスもお馴染みな華やかなアミューズが運ばれて来た。まずはシャンパンを開けよう、選んだのは「ジャクソン キュヴェ 742(jacquesson cuvee no742)」、シャルドネ50%、ピノ・ノワール30%、ムニエ20%。200年以上の歴史を持つアイ村の「ジャクソン」。チャーミングな果実味の実直なシャンパンというイメージ。「キュヴェ700シリーズ」は4年程度の熟成でリリースされる。

続いて、サクッとした食感とともに甘鯛の身の旨味がソースとふくよかに広がる「甘鯛の松笠焼き」。そして「ブルターニュ産仔牛フィレ肉」が登場する。
ここで開けた赤ワインは「ベルナール・デュガ・ピィ シャンベルタン 1997(Bernard Dugat-Py Chambertin Grand Cru)」。ブルゴーニュを代表するトップ・ドメーヌのひとつ「ベルナール・デュガ・ピィ」。

ベルナール・デュガ氏がドメーヌ元詰めをスタートしたのは1989年。歴史は浅いが今やドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(DRC)やルロワ(LEROY)と並び称せられる評判を勝ち得ているといっても過言ではないだろう。
古樹の畑7.26haで年平均生産量はわずか25000本。化学薬品は原則未使用、手摘みによる収穫と天然酵母による伝統製法。清澄・ろ過せず自社での瓶詰め。セラーは元教会地下祭室だったそう。

なかなか手に入らないドメーヌの特級畑シャンベルタン、しかも熟成した1本ということで楽しみだ。ピュアな赤い果実、腐葉土、オリエンタルスパイス・・香りの立ち上がりは穏やかだが複雑。密度は余り感じられないが綺麗にまとまっている。スパイシーな酸味が優雅な余韻を印象付ける。

すっかり満腹なところへサーブされた「ソルベ」ですっきりし、その後は蜂の巣も美味しい「チーズワゴン」から数種選び残ったワインととみに味わう。
デセールの「無花果 赤ワインとエピスのコンポート」に、最後は香り豊かな「生ハーブティー」と豪華な「ミニャルディーズワゴン」を楽しみ、最後まで盛り沢山の充実したディナーであった。
ASAHINA Gastronome is a French cuisine restaurant
1st floor, M-SQUARE Bldg.1-4 Nihonbashi-Kabutocho, Chuo-ku,
Tokyo 103-0026

コメントを投稿するにはログインしてください。