6月第3日曜日の「父の日」はアメリカ発祥らしいが、日本での歴史も50年以上になる。すっかり定着していると言えるだろう。今年の父の日も、家族から沢山のプレゼントを貰って一日中一緒に過ごす幸せ。元気が出るひまわりのフラワーアレンジメントに、ルームウェア、スイーツ、LVアクセサリーだ。

まずは私の好きな定番チョコレートの「ジャン=ポール・エヴァン(JEAN-PAUL HÉVIN)」。この時期限定の「シガーアンショコラ ノワール」は精巧でエレガントな葉巻型のショコラ。ビターで香り豊かな大人の味わいだ。毎年売り切れ必至の人気商品を必ずゲットしてくれるのも嬉しい。
そしてこれも私の定番「ジェラート ピケ オム(GELATO PIQUE HOMME)」。長年イベント毎にジェラートピケのメンズルームウェアをプレゼントしてくれるのだ。

今までも恐竜シリーズはあったが今回はスペシャルなアーティストコラボ「KAZUSA MATSUYAMA × GELATO PIQUE HOMME」。ちなみにイギリス帰りの画家・松山かずさ氏は五木ひろし氏の次男。飄々としたティラノサウルスが可愛い。コットンツイルにダイナソーが散りばめられたパジャマはさらっとした着心地。暑い夜もぐっすり眠れそうだ。
そして年中必須なルームシューズ代わりのモコモコ靴下は、スヌーピーの「PEANUTS × gelato pique」でチャーリー・ブラウンと緑のボーダー柄。

そして父の日の夜に開けたのは「ナイティンバー コロネイション クラシック キュヴェ マルチ ヴィンテージ(NYETIMBER LIMITED EDITION CORONATION)」、英国チャールズ3世陛下の戴冠式を祝う2023年限定ボトルだ。
最近は地球温暖化の影響でワイン産地にも様々な変動がある。ワインの一大消費地であった英国でワイン生産が広がるのもそうした流れだ。英国スパークリングワインでいうと「ナインティンバー(Nyetimber)」は外せないだろう。イギリス南部の自社畑は石灰質砂岩土壌でシャンパーニュ地方と共通点がある。

ワイン用葡萄栽培は1988年から。醸造責任者のシェリー・スプリッグス(Cherie Spriggs)がインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)で、フランス・シャンパーニュ地区以外では初、そして女性初の「スパークリングワインメーカー・オブ・ザ・イヤー(sparkling Winemaker of the Year’ in 2018)」を受賞している。
そんな「チャールズ国王戴冠式記念の限定モデル(CORONATION CLASSIC CUVEE MV)」。王室の衣服や制服からインスピレーションを得たボトルデザインは、中央にイギリス国旗と王冠があしらわれ、戴冠式の日である「2023年5月6日」も刻まれている。

シャルドネ55%、ピノ・ノワール35%、ピノ・ムニエ10%。グラスに注ぐと勢いのある泡が立ち上る。薄く明るく輝くイエロー。レモンのコンポート、白い花の蜜、シロップ、グレープフルーツ。ミネラリーで引き締まったテクスチャ、余韻にはレモンの苦味を伴うドライなフィニッシュ。繊細で長い余韻が品質を物語る。フレンチというより和食と接点の多そうなスパークリングであった。
続けて開けた赤ワインは「シャトー・レヴァンジル 2016(Chateau l’Evangile)」メルロー100%。ボルドー右岸ポムロールの好きな1本だ。この日のように若いビンテージでも楽しめるし、レストランでジビエなどには熟成した1本があると抜群の相性を見せてくれる。ドメーヌの歴史は古く18世紀にさかのぼる。

ただワインの質が向上してくるのは1990年、ドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルド家(ラフィット)が株式の70%を取得してからと比較的最近のことになる。特に1999年にロスチャイルド家が残りの株を取得してから真の意味の改革がスタートした。
若々しい濃厚な赤い色調。甘い黒い果実、スミレ、ミントのように鼻先を抜けていく透き通ったハーブ、微かに黒オリーブ。ふくよかでシルキーなアタックから、中盤も果実の旨みか広がり、長い余韻へと続く。若いポムロールらしいメルローの凝縮したふくよかな甘さにポムロールの土壌からくる定番の金属的なニュアンスも絡んでいた。若いけれども十分に楽しめる。メルローの良さが溢れた一本であった。今年も家族の愛を感じる「父の日」に感謝であった。

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