円安によりインバウンドに沸く銀座。とにかく外国人観光客でごった返している。ハイブランドには開店前から行列が出来、スタッフが整備しつつ人数制限をして中に入れている。今世界で一番安く買えるのが日本、「ルイ・ヴィトン銀座並木通り店(Louis Vuitton Ginza Namiki-dori store in Tokyo)」にも世界中から人々が集まって大量に購入していく。
波打つ2層のガラスが虹色に煌めくビルは、LVお馴染み青木淳とピーター・マリノ(Peter Marino)によって作られた7階建て。3年の改装期間を経て2021年にリニューアルオープンした。ファザードはクロード・モネ(Claude Monet)からインスピレーションを得た「水の柱」を象徴しており、角度や光・時間帯によって表情が変わる。

入り口には長い行列が2つ。買い物をしたい人と「LE CAFE V(ル・カフェ・ヴィー)」に行きたい人。7階「カフェ」に入るため2時間以上待つ日もあるそうだ。ここは麻布台にある会員制レストラン「SUGALABO」須賀洋介シェフがプロデュースし、こだわりの食材でLVオリジナルのスイーツや食事を提供している。
先日は7階上がってすぐの、カフェ入口にあるチョコレートショップ「ル・ショコラ・ヴィー(LE CHOCOLAT V)」を紹介した。びっしりと積み上げられたLVトランクが壮観なエリアだ。赤いトロピカルフラワーを想わせるソファは「フェルナンド&ウンベルト・カンパーナ(Fernando& Humberto Campana)」が手掛けた「ブルボ(Bulbo)」(1280万円超)。「ル・ショコラ・ヴィー」のすぐ横にはバースペースがあり、上の吹き抜けから陽が入って明るい。

マリンブルーが印象的な店内は、カウンターや壁にエドワード・バーバー& ジェイ・オズガビー(Edward Barber & Jay Osgerby)の「Bell Lamp」限定カラーリングモデルが点々と並び、その他「オブジェ・ノマド コレクション(Objets Nomades Collection)」が所狭しと置かれている。そんな空間も実は去年少しずつ模様替えされ、壁には大きなアートが2つ設置、クッションやチェアーは赤やブラウンなど濃い目カラーになり、白く明るい雰囲気から落ちついた大人の風情に変わった。
そういえば去年立て続けに「Louis Vuitton」は世界各所に飲食店を出している。まずはイタリア・シチリア島タオルミーナに、カフェ併設のリゾートブティック「ルイ・ヴィトン カフェ バイ ティメオ(Louis Vuitton Cafe by Timeo)」。海を一望しながらロベルト・トロ(Roberto Toro)シェフによる特別なシチリアンメニューが頂ける。

そしてフランス・サントロペ「White 1921」のレストラン「Arnaud Donckele & Maxime Frédéric at Louis Vuitton」。こちらは「Cheval Blanc St-Tropez」アルノー・ドンケル シェフと、「LV DREAM 」マキシム・フレデリック シェフパティシエのコンビだ。
どちらも前述のカンパーナ兄弟「ブルボ」などの「オブジェ・ノマド コレクション」が並び、青と白のタイルやグラデーションブルーが配置され、リゾートコレクション「LV バイ・ザ・プール(LV By The Pool)」満載の空間演出となっている。

さらにドーハ・ハマド国際空港セントラル・コンコースの「ルイ・ヴィトン」上には、ミシュラン3つ星ヤニック・アレノ(Yannick Alléno)が監修する「Louis Vuitton Lounge by Yannick Alléno」も登場。こちらは何とも豪華な組み合わせで、ドバイらしい派手さだ。「アル・ムルジャン ビジネスラウンジ」からアクセス可能と言う特別感。
インテリアは、インディア・マダヴィ(India Mahdavi)やパオラ・レンティ(Paola Lenti)、巨匠マーティン・アイスラー(Martin Eisler)の名作「コステラ」も並んでいるとか。数年前ヤニックシェフが来日したフェアー時に話した事もあり、また久しぶりに彼の料理が食べたくなる。

そんな訳で「ル・カフェ・ヴィー」の話に戻ろう。このフロアも下階同様に壁に楕円の窓が印象的だ。日光がファザードの加減で青く煌めき、店内は海の中にいるかの様な風情を見せる。ターコイズブルーの大きなソファが鎮座するカフェエリアと、天井窓で明るいバーエリアの間には、大きなフラワーアレンジメントも美しい。床にはゴールドの波がデザインされ、天井には波のように煌めくインスタレーションが揺れている。
下階で買い物後は、ルイ・ヴィトン顧客は担当を通じて特別に席を予約してもらえる。この日も行列を横目に申し訳ない気持ちになりがらテーブルに着く。見渡せばほぼ海外から観光客の様だ。ナプキンリングはお馴染み紙製の「ヴィヴィエンヌ」ちゃん(全4色)。持ち帰れるので記念になるだろう。

そしてクリアでカラフルな「ツイスト・グラス(TWIST GLASSES 全4色)」もセットしてある。「V」ロゴ表紙のメニューには、旬の食材を使った人気のカフェメニューにショコラ、カクテル、ランチやディナーが並ぶ。基本の「ヴィーカフェラテ」、軽食「クラブハウスサンドイッチ」を注文する。時間が掛かるそうなのでまずはグラス・シャンパン「クリュッグ グランド・キュヴェ(Krug Grande Cuvée)」で喉を潤そう。
皆さんのお目当てはやはり、可愛い「モノグラムフラワー(Monogram Flower)」ラテだろう。メニューの最初に「ヴィー」が付いているとLVならではのラテアートがしてあるのだ。ちなみにこの「スターフラワー」のラテアートは銀座店限定(大阪店限定は「ラウンドフラワー」)。器は「ベルナルド」エキュム(ECUME)。

小腹を満たして一息・・店内は満席だ。待っている方々に申し訳ないので早々に会計して席を立つ。帰りにはエレベーター前の「ル・ショコラ・ヴィー」で、カラフルなLVモノグラムがプリントされた「Voyage V 9pcs」などを土産に買って降りる。1階を出て銀座並木通り沿い、LVビルの横にはまだまだ長い行列が続いていた。
Louis Vuitton Ginza Namiki Dori
7-6-1 Ginza, Chuo-ku, Tokyo 104-0061

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