LOUIS VUITTON Women’s FW 2024-25 ショー&顧客受注会 at 横浜美術館 ニコラ祝10周年!

オリンピックを目前に沸くパリコレ、最終日3月5日の大トリはお馴染み「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」、場所はいつものルーブル美術館・中庭クール・カレだ。そう10年前のこの日この場所で、アーティスティックディレクターのニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)のファーストコレクションが行われたのだ。
LVプレタの礎を築いた初代マーク・ジェイコブス (Marc Jacobs)も当然好きだったが、妻が「バレンシアガ(BALENCIAGA)」でのニコラファンだったため、ニコラがLVに就任すると聞いた時は歓喜したものだった。

ルイ・ヴィトン 2024-25 FW at 横浜美術館

初期のミューズはニコラの友達であるシャルロット・ゲンズブール(Charlotte Gainsbourg)。彼女がお忍びで家族と来日していた時、たまたま京都・嵐山の宿泊先で遭遇。一緒に舟下りしたのは良い思い出だ。
その後はフランス・カンヌであったクルーズコレや、京都・滋賀のクルーズコレなど本物のコレクションショーに参加。ニコラ本人やエマ・ストーンなどとも会える機会となった。もちろん国内でのトランクショーイベントには数知れず参加してきた。我が家のここ10年の旅はニコラLVと共にあったと言っても過言ではない。

ルイ・ヴィトン 2024-25 FW at 横浜美術館

30回のランウェイを発表してきたニコラ。31回目となる「2024-25 年秋冬コレクション ショー」は10年を振り返った彼の集大成といえるわけだ。招待客は世界各国のLVスタッフも含め4000人、ニコラ推しで知られるフランス大統領夫人ブリジット・マクロン(Brigitte Macron)の姿も見えた。
舞台美術はアーティストのフィリップ・パレーノ(Philippe Parreno)と、プロダクション兼デザイナーのジェームズ・チンランド(James Chinlun)が今回も手掛けた。鉱物やガラスなどフューチャリスティックな装飾と照明は、いかにも二コラらしい演出だ。巨大で宇宙風のシャンデリアも豪華である。ファーストルックはお馴染みチョン・ホヨン(정호연)、中ほどにはStray Kids フィリックス(Felix)が歩いた。

ルイ・ヴィトン 2024-25 FW at 横浜美術館

と言う訳でそんな「2024-25 年秋冬コレクション(Louis Vuitton Women’s Fall-Winter 2024)」の日本国内トランクショーが先日、リニューアルした「横浜美術館」で開催された。3年にわたる大規模改修工事を経て、約14000点のコレクションを館内に戻す作業のために休館中。
正面入り口には大きなLVロゴのオブジェが鎮座し、担当さんが出迎えてくれる。大きな扉を入ったすぐ、吹き抜けに美しく広がる御影石の「グランドギャラリー」、ここで今回のショーが行われるのだ。

ルイ・ヴィトン 2024-25 FW at 横浜美術館

まずは待つ間ドリンクが運ばれる。私はいつものシャンパン(Moet et Chandon Brut Imperial)を頂く。招待客が続々と入って来る。今回は皆ほぼ全身LVの新作を身に着けている。照明が暗くなり音楽が始まった。大規模な照明演出と素晴らしい音響、広がる御影石と大階段・・ちゃんと本場のクールなランウェイイメージに沿っている。
LV二コラ10年を讃えるコレクションは、色々懐かしいデザインを思い起こさせる物で溢れている。幾何学モチーフ、メタリック、ジャガード、下方にボリュームあるスカート、ドレープ、トロンプルイユ、スパンコール、アシンメトリー・・それらが再構築されて更に進化している。加えてフリンジ、ファー、うさ耳風など、若い世代を意識した可愛い物も見受けられた。

ルイ・ヴィトン 2024-25 FW at 横浜美術館

最後は大階段をモデルが降りてきて、皆スマホ撮影しつつも拍手に包まれてフィナーレを迎えた。その後は上階で顧客受注会が行われるが、今日は4人のスタッフが付いてくれた。さすがに広い美術館エントランスエリア。いつもはごった返して、フィッティングが取り合いになるイメージだが、今日は余裕ある空間である。トランクタワー風のフォトスポットも凝っている。
見渡せば、トランク柄のミニドレス、豪華なレザーのドレス、ファー付きの大きなバッグ、構築的なスカートスーツ、スクエアトゥのカラフルブーツなどなど、秋冬に相応しい豪華な品々が並んでいる。今回もショーで見て気に入った物をいくつかお願いした。

ルイ・ヴィトン 2024-25 FW at 横浜美術館

そこへ現れたのがアンドレア・ディ・ロレンツォ(Andrea Di Lorenzo)!彼はブリジット・マクロンのコーディネートを担当するLVマーケティング・ディレクターだ。5年前に「GINZA SIX ガーデン」で「2019-20年秋冬コレクション」イベントがあった際にお会いした以来。
オリンピック期間中だったのでその話にもなり、彼はセリーヌ・ディオン(Celine Dion)が好きだそうで、開会式に着ていたのはDiorのドレスだと言う事だった。などなど楽しい時間が過ぎ、帰りは暑い中スタッフ皆で大通りまで出て、タクシーを見送ってくれた。

Andrea Di Lorenzo Directeur marketing Louis Vuitton

今の担当さんとは20年以上の付き合いになり、何も言わなくても毎シーズン好みの商品とサイズをピックアップしてくれて、全てにおいて頼りがいがある。ヘルプに付いてくれるいつものメンバーの中には横浜地元人もいて、ホテルなどの耳より情報も面白かった。
さて10周年を迎えたニコラだが、更に5年契約更新が去年には発表されている。昨今のラグジュアリーブランドとしてはこの長さは珍しいだろう。更に進化する大御所としてのLVニコラを今後も応援していきたいと、改めて思ったコレクションであった。

ルイ・ヴィトン 2024-25 FW at 横浜美術館