またやってきましたブルガリ ホテルズ＆リゾーツ「ブルガリ ホテル 東京（The Bulgari Hotel Tokyo）」。JR東京駅から徒歩すぐに位置する東京ミッドタウン八重洲、ほんと便利な場所だ。ミッドタウン内にひっそりある黒い扉のホテル入口。中へ入れば一気に静かなモードの世界が現れる。奥まで長く伸びる通路、黒い石壁には「ブルガリ」の歴史を表すジュエリーのデザイン画「マウント・フジ ブローチ」などが、ズラッとディスプレイされている。

照明を落としたエントランスロビーには豪華なグリーンの大理石（ヴェルデアルピか）と白いソファが浮かぶ。デスク背後には金屏風が輝きシックモダンな空間だ。ブルガリと言えば「宝飾品」「時計」「フレグランス」「アクセサリー」、そしてこの「ホテル」。日本でも30年以上、ハイジュエリーブランドとして築いてきた集大成と言える世界感である。
ホテルは最高層40階から45階フロアに展開、案内される奥のエレベーターでメインロビーの40階に到着する。通路壁にはブルガリモチーフ（扇型）のイタリア「Bisazza」モザイク、その向かいにはローマ本店前で撮影された60・70年代の顧客スター達の写真もディスプレイされている。

両開きの大きな扉や壁には日本伝統文様「孔雀紋」がデザインされ、日本的な丸取手やアーチなど随所にこだわりが見える。壁にはブルガリのジュエリーも展示してさすがに豪華だ。進むと黒石の床には白いエイトポイントスター。
ちょうどインバウンドが減った時期だったので人の気配もなく優雅にフロアを散策する。左手に見えてきたのはチョコレートブティックの「ブルガリ ドルチ（Bulgari Dolci）」。向かいに鮨店「Sushi Hōseki – Kenji Gyoten」がある。ミシュラン3つ星の福岡「鮨 行天」の行天健二氏が監修する。

奥に広がる「ブルガリ ラウンジ（The Bulgari Lounge）」。さすがに外のテラスは気温35度の日には暑すぎた。しかし誰もいないここからの景色は素晴らしい。見降ろすのは東京駅から皇居と続く丸の内エリア、そして広がる夏らしい青い空（もちろん夜景も素敵）。手前室内ラウンジは、ブルガリのテーマカラー「サフランカラー」をベースにした明るく開放的で夏が似合う。ここでパスティッチェリアやアフタヌーンティーが楽しめる。
ローマの宮殿（ルネサンス期）をイメージした格天井、巨匠ジオ・ポンティ（Gio Ponti）風のニレ材壁も印象的だ。黒花崗岩の暖炉にアームチェア、ソファーやテーブルほか家具や照明はイタリア「FLOS」「Maxalto」「Flexform」「B&B Italia」などから輸入した。

ラウンジの奥につながる広い空間は、先日訪れたシグネチャー・ダイニング「イル・リストランテ ニコ・ロミート（Il Ristorante Niko Romito）」。ミシュラン3つ星であり、イタリア・アブルッツォ「レアーレ（Reale）」のオーナーシェフ、ニコ・ロミート（Niko Romito）が監修する。
40階には他にも宴会場や、フィットネスと25m屋内プールを含む1000平米の「ブルガリ スパ」がある。こちら東京のスパもミャンマー産チーク材とヴェチェンツァ石の空間だ。最上45階には富士山が遠望できる人気のルーフトップ「ブルガリ バー（The Bulgari Bar）」もある。

館内インテリアデザインを手掛けたのは、これまで全てのブルガリホテルを担当してきたイタリア「ACPV アーキテクツ アントニオ・チッテリオ／パトリシア・ヴィール（ACPV ARCHITECTS Antonio Citterio Patricia Viel）」。各所に「ブルガリ」ヘリテージコレクションのイラストがディスプレイされている。
では一回りしたので、担当さんと小さなレセプションを横切り部屋に向かう。チェックイン手続きは部屋でして頂ける。客室は23のスイートルームを含む全98室（全50㎡以上）というスモールラグジュアリー。イタリアらしいスタイリッシュなデザインに「西陣織（細尾）」や日本伝統文様「網代組み」なども取り込んでいる。という訳で次回は宿泊した部屋を紹介しよう。続く・・

BULGARI HOTEL TOKYO
2-2-1 Yaesu, Chuo-ku Tokyo
104-0028 Japan
Tel +81 3 6262 3333