ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

またもや訪れた「ブルガリ ホテル 東京(The Bulgari Hotel Tokyo)」、世界8番目のブルガリ ホテルズ&リゾーツとして登場したのは2年前。ご存じイタリアのトップジュエラー「Bulgari」がプロデュースし、JR東京駅前「東京ミッドタウン八重洲」最高層40階から45階に展開する。皇居や東京の街並みを一望できる素晴らしい立地だ。「ブルガリ ホテル」は同年ローマに9番目が開業し、今後はマイアミ、モルディブ、 ロサンゼルスにオープン予定となっている。

ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

という訳で前回は館内施設に触れたので今回は客室を紹介していこう。客室デザインは、館内インテリア同様全てのブルガリホテルを担当しているイタリア「ACPV アーキテクツ アントニオ・チッテリオ/パトリシア・ヴィール(ACPV ARCHITECTS Antonio Citterio Patricia Viel)」。23のスイートルームを含む全98室(全50㎡以上)というスモールラグジュアリーだ。まだまだ価格高騰の東京のホテル、中でもこちらは最高レベルだろう。
担当スタッフと小さなレセプションを横切り44階に向かう。チェックイン手続きは部屋でして頂ける。フロア廊下も日本伝統文様「孔雀紋」モチーフ柄の壁に、黒絨毯と天然木(サフランカラー)でブルガリらしいシックさだ。そう言えば「孔雀紋」ってブルガリ「ディーヴァ ドリーム」に似ているな。

ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

さて宿泊する部屋「デラックスルーム(56㎡)」は、一面の窓に遠くまで続く東京のビル群、スカイツリーから東京湾やレインボーブリッジまで広く見渡せる素晴らしいパノラマ。夏らしい快晴だった事もあり思わず声が出る。
インテリアは、レストラン「イル・リストランテ ニコ・ロミート(Il Ristorante Niko Romito)」「ブルガリ ラウンジ(The Bulgari Lounge)」同様、「フロス(FLOS)」「マクサルト(Maxalto)」「フレックスフォルム(Flexform)」「ビー・アンド・ビー イタリア(B&B Italia)」などイタリアブランドを使用しているが、実は1社だけ日本ブランドも採用されている。それは福岡を拠点とする1992年創業「リッツウェル(Ritzwell)」。

ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

ドイツiFデザイン賞・RED DOT賞・シカゴグッドデザイン賞など数々の世界的デザイン賞を受賞し、「ミラノサローネ」の常連でもある新進気鋭だ。玄関入ってまず目に入ったのがベンチと靴ベラ。座面に編み込まれた厚革ベルトが特徴的なリッツウェル「MO BRIDGEシリーズ」だ。廊下進んで室内に入るとびっくり、各所に設置してある黒い木製のサイドテーブルやコンソール、スツールにカフェテーブル・・沢山の「リッツウェル」ではないか(ほぼメイン)。
マットブラックに浮かび上がる木目と厚革ブラウンのコントラストはまさに特注のそれ。ナラ材のクリア塗装の扉や棚、京都西陣織「細尾」のベッドカバー、オレンジ色「網代組み」柄の壁やヘッドボード、手塗りマットゴールドな天井に間接照明・・柔らかな空間に日本木製家具の締め色が落ち着いた雰囲気を醸し出す。

ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

壁に飾られているアート作品はブルガリ宝石のヴィンテージイラスト。その下のコンソールには「ブルガリ ホテル 東京」のシンボル「マウント・フジ ブローチ」が施されたメモパッドとステーショナリーセットなど。そうだ、カードキーにも施されてた。これの実物宝石は40階ロビーフロアに飾られていてる。
その横にあるミニバーには、佐賀嬉野「きたの茶園」オーガニック緑茶と茶器、「ラッセルホブス」ケトル、ネスプレッソ。冷蔵庫内のシャンパンは「クリュッグ グランド・キュヴェ(Krug Grande Cuvee)」、レストラン「ニコ・ロミート」のフルーツジュース、牛乳パック、レッドブルなど。ミネラルウォーター(奥会津金山)が沢山補充も有難い。ちなみにウェルカムアメニティは、フルーツと「ブルガリ ドルチ」の焼き菓子。

ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

部屋玄関から左手に入るとクローゼットルーム。ハンガーには麻生地の浴衣風バスローブ、引き出しにはセパレートのパジャマもある。突き当り奥にはダイソンドライヤーが置いてあるドレッサー、これも「リッツウェル」MO BRIDGEのデスクとスツール。
そしてそこから繋がる、この部屋で一番気に入ったバスルーム。黒御影石に覆われた豪華な造りで、部屋の半分近くを占める広い空間だ。一面の大鏡に奥行きあるダブルベイシン、照明も落ちついた風情がいい(写真では分かりにくいが)。シンク下を見ると、黒御影石に調和したマットブラックの木製コンソールに沢山のタオルが並んでいる。もちろんこれも「リッツウェル」、水浸透に配慮した特注で、脚部は黒粉体塗装のステンレススティールだ。

ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

バスアメニティ類はもちろん「BVLGARI」ブランド、大きなボトル仕様だ。華やかな香りはホテルアメニティとしてはお馴染みだが、こちらに揃っているのはさすがオリジナルでランクが違うもの。ムスクの香りが好みだ。重厚な黒ボックスを開けると、ブルガリマークのゴールド紙箱に入った歯ブラシ・シェーバーなどなど。歯磨き粉はイタリア「MARVIS」。
浴槽の向かい側には最新シャワーブース(ボタン式オーバーヘッドシャワー&ハンドシャワー)とトイレ。全て黒御影石でシックだ。シャンプー、コンディショナー、シャワージェルはもちろん「BVLGARI」大ボトル。

ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

ターンダウン後はベッドサイドにピローミストが。そしてなんとテーブルに温かいハーブティー(保温ボトルで)が置いてある。これが珍しくとても良い。寝る前に体内を温めてくれるし、更に朝まで全然熱々で頂けたのが嬉しかった。ヨガマットと筋膜リリースローラーもあった。
夜景も言わずもがな圧巻、さすがブルガリジュエリーと言った煌びやかな夜景が眼下に広がる。そうそう、何より感心したのは万全な防音対策。周りに人が泊まってないのかと思うくらい音がしなかったのだ。新しいラグジュアリーホテルでもこれはなかなかない事。遮光も完璧。

ブルガリホテル東京 The Bulgari Hotel Tokyo

チェックアウト時には「BVLGARI」ネームタグを頂いた。さてそんな大きな窓からの素晴らしい眺望、部屋のすぐ真下に見えるのは徒歩5分の「TODA BUILDING」。芸術文化拠点として昨年オープンした複合ビルだ。先日そこで「ルイ・ヴィトン 2025秋冬ウィメンズ・ファッションショー(LOUIS VUITTON Women’s Fall-Winter 2025 Show)」と顧客受注会が行われたので、次回はその話をしよう。

BULGARI HOTEL TOKYO
2-2-1 Yaesu, Chuo-ku Tokyo
104-0028 Japan
Tel +81 3 6262 3333