ヒルトン最上級ブランド「ウォルドーフ・アストリア」が日本に進出したのは去年。1893年ニューヨーク34丁目で開業し、アメリカ黄金時代の象徴とされた美しきアール・デコの「ウォルドーフ・アストリア・ニューヨーク」。歴代米大統領や英女王エリザベス2世、昭和天皇も宿泊した。2015年には中国政府系の保険会社が買収していたが、アジアや中東の政府系ファンドが再買収する動きもあるとの事。
そんなラグジュアリーホテルが日本初上陸に選んだ地は大阪(世界で35番目)。梅田の新ランドマーク「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」オープン時に、顧客限定「ルイ・ヴィトン トランクショー」で行ったエリアに誕生した。

「グラングリーン大阪」内は、南街区と北街区に分けられ「南館」「北館」「うめきた公園」と公園内施設で構成される。車は「GRAND GREEN OSAKA」モニュメントがある「うめきた中央交差点」から園内に入り進んで行くと、「ウォルドーフ・アストリア大阪(Waldorf Astoria Osaka)」が見えて来た。南館の1・2階および28階から38階に位置する。
車付けからエントランスに入って最初に目に飛び込んで来るのは、福島市拠点の金子潤氏による巨大セラミック彫刻。そして奥には大阪出身の流麻二果氏による巨大アート。どちらも強めの個性で迫力があり印象的だ。

案内されたエレベーターエリアには金箔アートや苔に盆栽。29階に上がるとラウンジ&バー「ピーコック・アレー(Peacock Alley)」がドーンと登場する。開放的で落ち着いたアール・デコ装飾に包まれるホテルを象徴するラグジュアリーな世界だ。2層吹き抜けの天井には4基のグランド・シャンデリア。中央には木とブロンズ製の大時計。ブロンズのミラー、ターコイズやサーモンオレンジのソファ、孔雀羽が描かれた大理石の床に、孔雀紋様デザインの制服・・・アール・デコ装飾が優雅だ。いわゆる「クジャクの道」か。
その向こうに広がるのは、高9mパノラマ・ウィンドウからの180度大阪の眺望。そう言えば年末年始はこの風情に合わせて「ティファニー」がコラボレーションを行っていた(インテリアやアフタヌーンティー)。こちらでは朝食やランチ、アフタヌーンティー、バータイムの全てを優雅に楽しめる。

そして「ピーコック・アレー」のある棟から客室棟とを結ぶ全長20mのコリドールに向かう。永く延びる回路にはオークの柱、ブロンズのスクリーン、アールデコ装飾、千本鳥居を彷彿とさせる300本余りの垂直な木製アーチが連なる。
歩いて奥には大きなガラス箱の中庭に椿の木・・そして見えて来たのは迫力の「アライバル・パビリオン(Arrival Pavilion)」レセプションエリアだ。高7mの「ランタン」を模した円形ドーム、見上げ思わずぐるっと見渡す(アマン東京を思い出した)。ブロンズのフレーム、壁には行灯、空間中心には水が溢れる5mの黒い円形水盤が鎮座し、幻想的な世界が広がっている。

設計したのは日本でもお馴染み、香港に拠点を置くアンドレ・フー(André Fu Studio)氏が手掛ける。ルイ・ヴィトン「オブジェ・ノマド・コレクション」や「HOTEL THE MITSUI KYOTO」など、そうそう先日行った改装中の「フォーシーズンズホテル 東京 丸の内(レストラン セザン/SÉZANNE)」もそうだ。
なるほど彼らしいエキゾティックで迫力満点の世界。アールデコと日本の工藝技法を織り交ぜながら、大阪らしい独特な個性を作り上げている(少し韓国風の色彩にも思えるが)。「ピーコック・アレー」に関しては、昔懐かしい「ウォルドーフ・アストリア・ニューヨーク」開業当時のバーからインスピレーションを得たとの事。

客室は全252室、宿泊する部屋に入る。まずは大きな窓、大阪市街と淀川・大阪湾が一望できる。温かみのあるナチュラルな色調、オーダーメイドのインテリアは、障子や和紙といった日本文化とアール・デコとを融合させた。寝室ヘッドボードは松の葉をデザインした「高松の和紙」「組子細工」の装飾、障子風ランプシェード、木枠。絨毯やファブリック類、壁や小物まで、青と緑の濃淡を組み合わせて色調を統一している。テーブルには「ウェルカムフルーツ」と苔。
大きめのウォークインクローゼットには、パジャマやセーフティボックス。窓に面したWシンクのバスルームには大き目深バスタブ、シャワーブース、トイレ。バスアメニティは「Aesop」一式、ドライヤーは「Dyson」とどちらも我が家と同じで安心。ベッドサイドにはホテルロゴ入りチョコ。リビングのミニバーにはエスプレッソマシーン。茶器やグラス、ホテルロゴのミネラルウォーターとスパークリングウォーターなどなど。

そうだ、29階にあるモダンフレンチブラッスリー「ジョリー ブラッスリー(Jolie Brasserie)」にも行ってみた。「ウォルドーフ・アストリア」発祥と言えばエッグ・ベネディクトだろう。大阪の街並みを一望できる「日本の茶室をモダンにして天空に浮かべたような設計」らしい。
天然オーク材、オレンジ色のレザーシート、モザイクフローリング、真鍮の照明・・広々とした高級なファミリーレストラン?みたいなイメージで、カジュアルで明るいフレンチブラッスリーだ。ライブキッチンを備えた全132席の大きなダイニングは、親しみやすい家族使いがお勧めだろう。

その他館内には寿司・鉄板焼「月見(Tsukimi)」もある。朝食はいつもの様にルームサービスでゆっくりと頂いた。
ちなみに「ウォルドーフ・アストリア」ブランドは2027年秋東京に、「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」の開業を予定している。「日本橋駅」直結の52階建て複合タワー内に、アジア初「ウォルドーフ・アストリア・レジデンス」も併設するとの事だから楽しみだ。

Waldorf Astoria Osaka
〒530-0011
Osaka Grand Green Osaka South Building 5-54
Ofukacho Kita-ku Japan,
TEL +81 6-7655-7111

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